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2020年04月 アーカイブ

2020年04月05日

体験したことのない大恐慌になります。

1年半ぶりに、ブログを書きます。

このブログは2007年から書き始めました。

その間、二度、大変な事態に直面しました。
ひとつは2008年のリーマンショック、そしてもうひとつは2011年の3.11です。

しかし今回のコロナショックは、それをはるかに上回る大々恐慌となることが予想されます。
なぜなら、リーマンショックの時も、3.11の時も世界経済は稼働していました。
あの第二次世界大戦下ですらも世界経済は稼働していました。

しかし、いまや、米国も、中国も、欧州も、新型コロナのパンデミックで経済が、完全に麻痺しています。

人は家に閉じこもり、米、中、欧州とも店も工場も閉じられ、病院は医療崩壊された場所も多くあります。

世界中の経済が、停止してしまったのです。

こんなことがかつてあったでしょうか?
14世紀にヨーロッパではやったペストがあげられます。

このペストの流行は、今回のコロナとちょっと似ていて、当時、世界を征服する勢いの中国の元に、ヨーロッパも征服され、そして、元の支配のもと、貿易などの交流が盛んになり、元で時々発生したペストが、ヨーロッパに拡散したのです。この時、ヨーロッパの三分の一の人が亡くなったそうです。

ただ、元の支配をうけなかったイギリスと日本は、その惨禍から逃れることができました。


しかし、今回グローバル化した世界で、米国、欧州、中国と巨大経済圏がことごとくストップし、しかも実態経済と金融経済の乖離が、リーマンショック前より離れていて、金利が米国以外、ほとんどの国で上げられなくなり、いよいよ資本主義の終焉に近づいてくることが鮮明になりつつあります。

終わりが近づく、ということは新しい時代が始まる、ということです。

来るべき社会はどのような社会で、もしくはどのような社会に向けて動いているのか、そしてその社会で、どのように食べていけばいいのか、そのことを明確化し、その時代に向けて、いち早く準備をすることが大切です。

これから、皆さんとご一緒に、少しずつそのことについて考えていきましょう。


2020年04月07日

歴史から学ぶコロナとそのあとの世界

中国と欧州と米国で経済が停止してます。

日本も緊急事態宣言が出ました。

かつてないこの事態は、未来になにをもたらすでしょう?

このコロナウイルスがいつ収束するかにもかかっているでしょう。

最近「ETV特集 パンデミックが変える世界 歴史からなにを学ぶか」という番組をみました。とても参考になる番組でした。

このテレビでは、過去伝染病の蔓延は、大きく社会を変えてきたそうです。

幕末、天然痘を種痘でなおした蘭学者は、一気に弾圧の対象から尊敬の対象に変わったそうです。
しかし、幕府が開国して、異人たちがコレラを持ち込んだら、幕府は倒された。


それによると、1917年、第一次世界大戦中に欧州でスペイン風邪がはやり、5000万人の人が死んだという。

日本でも、演劇作家の島村抱月がスペイン風邪で死に、松井須磨子がそのあとを追って話題になりました。

そしてスペイン風邪は三度世界を襲ったという。

最近、シベリア凍土からスペイン風邪で死んだ人の遺体を掘り起こし、そのスペイン風邪のウイルスを取り出した日本の学者がいました。

その人がスペイン風邪のウイルスを取り出して、培養して猿に注射したら全部死んだそうです。かつてない、致死率の高いウイルスであることが判明したそうです。

スぺイン風邪は3度の伝播の波がきて、最初は死亡率が低く、三度目はかなり致死率が高い、毒性の強いウイルスに変貌していたのです。

コロナウイルスも、たとえ今年収まっても、来年も襲ってくる可能性があります。
従来のインフレンザは一度かかれば、大抵抗体ができるのですが、今回のコロナウイルスは、一度治っても、またぶり返す事例が出ています。

つまり今後何年にもわたり、スペイン風邪のように、何度も強さや形を変えて、世界に広がる危険性があります。

これは、ホモサピエンスの根幹的な特徴である、「集団で生きる」根本的な生き方を、根本的に崩すものです。

政府や都知事が繰り返し三密禁止をアピールしています。密集場所、密閉空間、密接場面。
本来三密とは仏教用語で、身語意を指し、大衆の体とことばと、意思は仏につながる、という意味です。

奇しくも、サピエンス全史を書いた、イスラエルの歴史家、ハラリは言います。
これから人類が向かうべき道は、
全体主義か 個人主義か
孤立主義か 連帯か
が迫られているそうです。

いまから100年前に発生したスペイン風邪は、第1次世界大戦の疲弊と、ブラックマンデー後の大恐慌と相まって、世界は、ナチスの誕生や、ブロック経済化という孤立主義へ向かい、帝国主義と相まって第二次世界大戦に突入しました。

今回も、トランプ政権や、イギリスのEC脱退のように、世界は孤立主義に向かっています。

しかし、こんどのコロナウイルスは、あまりに感染力が強く、小さな組織すらも許しません。

今回のコロナは、三度目の波が来る頃には、会社はもちろん、学校という集団すらも成り立たなくなる可能性があります。

つまり、テレワークであり、遠隔スクールが必要になってきます。

社会はいかにすぐれたバーチャルな組織をつくるかが、重要になってくるのです。

それは、企業でいうなら、AIをうまく活用して、いかに個人個人の働いた価値を公平平等に明確化し、人と組織を成長させ、バーチャル組織の生産性を高めるか、です。

それは、個人個人の実質的能力をいかに上げるか、にかかってきます。

手前みそになりますが、私は11年前にそのような社会がきて、どのようにそのような社会で優位に生き抜くか、を本にして主張しました。

「究極の経営」と「至高の学習法」です。
http://www.media-5.co.jp/hp/info/new/kyukyoku.html

http://www.media-5.co.jp/hp/info/new/sikou.html

私は、このような社会で人々のお役に立てるツールを30年かけて開発してきました。

ただ、パンデミックがこのような社会をつくりだすとは、想像できませんでした。

歴史書は、社会のイノベーションがパンデミックで起こる、なんて、どこにも書いてなかったからです。不況や恐慌が社会のイノベーションを起こすのだと思ってました。

しかし、致命的な不況や恐慌は、実はパンデミックが陰で原因となっていることが、今回わかりました。

できればみなさんにもう一度お読みいただきたいです。

2020年04月11日

アキラの予言とコロナ危機

1988年、漫画「アキラ」が映画になり、大きな話題になりました。
当時僕は、ゲーム会社に勤めていたので、そういうことにとても関心がありました。
89年にコンサル会社に移り、マルチメディアコンサルタントを標ぼうしていたので、
当時、マルチメディアの代表各のレーザーディスクを購入し、それでアキラを何度も繰り返し見ました。

そのアキラが結構最近ネットで取り上げられていて、その理由が、1982年、関東地方で「新型爆弾」が炸裂し、東京は崩壊。これが引き金となり起こった第三次世界大戦から、世界は再建の途上にあった。その復興の象徴として、2020年にネオ東京でオリンピックが開催予定というシナリオ、そしてそれが開催されない、という結末は、まさに現代とぴったりなのです。

一昨日、NHK Eテレで「緊急対談 パンデミックが変える世界 海外の知性が語る展望」という番組を見ました。

ホモサピエンスやホモデウスで最近一世風靡した、イスラエルの歴史学者 ハラリ、米国の政治学者イアンブレマー、そしてフランスの経済学者、ジャックアタリです。

前のブログでも述べましたが、米国と欧州と中国がいっぺんに経済がとまったことは、いまだかつてなく、これからの経済社会が想像できません。

この番組には登場しませんが、ビルゲイツは、米国のパンデミックはいったん六月に収まるけど、また第2波がくるであろう、と言っていました。そしてその第2波、第3波がより強毒性を帯びて世界に蔓延する恐れがある、と。


この番組に戻りますが、
イアン・ブレナーは、指導者なき世界で最初に経験する困難だと言っていました。
特に、発展途上国がもっとも深刻であると。日本や米国、中国、欧州の先進国は乗り越えられても、発展途上国が大変なことになる、と。そして、コロナが強さを強めて第二波、第三波がくれば、それは壊滅的な悲劇が訪れると。

ハラリは、この三か月で申告に世の中が変わると。そして民主国家のいくつかは、独裁国家に変わると。ハンガリーはすでに、コロナ危機を利用して、独裁政権を築いてしまった。

イスラエルもネタニエフ首相が、議会選挙で裁判に負け、コロナ危機に乗じて議会の閉会を宣言し、戒厳令的な状況にしようとしたので、いままで、政治的発言をしなかったハラリは、自ら、民主主義をそこなうものとして、発言し、世論を味方につけて、議会の停止の危機を阻止しました。

ハラリは言います。国内では、独裁制になるか、連帯するか、グローバルでは、国家は孤立するか、協調するか、である、と。


ジャックアタリは、コロナ危機をコントロールできなければ、世界経済は20%減になると。
やはりハラリのいうように、市場経済と民主主義の崩壊の危機であると。

国内の産業は60%以上のダメージになり、余裕のない国民は、利己主義が蔓延すると。


しかし、ポジティブに考えれば、困難な時こそ社会は進歩する。
世界の大衆が、利他の精神に目覚めれば、この世界的危機は、とても進歩的社会に生まれ変わると。

これらの話を聞いて、ジャックアタリが、きわめて楽天的な話を番組の終わりにし、多少は視聴者は恵まれたような感じだが、世界中の国民が利他主義に目覚めるなど、あまりに楽天的希望的観測にすぎない。

今日の番組をみて思いました。

第3次世界大戦になるか、あまりに長期的低迷するか、人々が利他の精神に目覚めて、世界中が一致団結してこのコロナ危機を医学的にも経済学的にも脱出することができるか。

これには、まずいまほぼ確実に当選と言われているトランプが大統領を敗れて、民主党のバイデンが選ばれ、中国の習近平と和解して、中国と米国が一致団結して協調体制をとらなければならない。

今の米国で、もっとも可能性としては、起こりにくい状況です。


第3次世界大戦と、長期世界的な大好況と、国民が利他の精神に目覚め、民主党のバイデンが大統領になり、習近平と協調路線をとって、このコロナ危機を世界的に乗り越え、歴史上はじめてのユートピアの世界が誕生する確率は、7:2:1、もしくは6:3:1でしょう。

7もしくは6が、第三次世界大戦

2もしくは3が、各国が孤立主義を深め、長期的な不況のまま混迷を深める。

1が各国が連帯し、そして協調体制をとり、先進国では、ICTがより進化するブルーオーシャン社会が実現し、幸せ度が増す社会が実現する。

私はもちろん、1の可能性にかけて進みます。


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