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2016年09月 アーカイブ

2016年09月17日

とと姉ちゃんと、野口悠紀雄の「戦後経済史」

三連休の初日、野口悠紀雄氏の「戦後経済史」と「変わった経済、変わらない日本」を読みました。

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「戦後経済史」を読んでいたら、今朝リビングに降りてきたら、テレビでNHKの朝の連ドラの「とと姉ちゃん」を放映してたのを思い出しました。

ちょうど、とと姉ちゃんが出版している、「暮らしの手帳」で、洗濯機の性能比較を公開する、というお話でした。

家には、1998年発刊の「暮らしの手帳」があり、まだとと姉ちゃんが編集者として名前がありました。

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1998年くらいになると、料理の話ばかりでしたが、戦後、高度成長期の日本で、家事の三種の神器といわれる、洗濯機、冷蔵庫、テレビをみんなが買いたくて、色々なメーカーの性能比較とかが読者の関心ごととなって、「暮らしの手帖」で盛んに特集していたのでしょう。

その当時はそして給料が、どんどん上がっていくに従い、家庭の暮らしもどんどんよくなり、洗濯機や冷蔵庫やテレビを買い替えて、それが家庭の幸せであり、国民全体がその幸せを追って、日本は驚異的な内需拡大により、高度成長を遂げるのです。

野口悠紀雄の戦後経済史も、この内需こそが高度成長を作った、と言っていました。

2000年を過ぎて、アジアやブリックスが高度成長を遂げるのも、世界の工場が、すでに人件費の高騰した日本から、第三諸国に移り、第三諸国の国民も、三種の神器を求めて高度成長が実現したのです。

暮らしの手帳が一世を風靡したのも、その象徴だったのでしょう。

話を「戦後経済史」に戻すと、

日本の戦後の復興計画は、すでに、終戦前に、安倍首相の祖父である岸信介を中心に、計画されていたそうです。

というより、戦争における日本経済は、敗戦にむかって、どんどん追い詰められ、国家総動員法という、統制経済が岸信介を中心に進められました。

戦後の復興を、満州建国を復興モデルとして、統制経済に近い形で、岸信介たちは復興させました。


一時、敗戦という形でリセットした日本経済は、表面上は占領軍の指導の下に、しかし実際は、戦前から温存されていた官僚たちが、満州建国をモデルに、見事に復興を成し遂げたのです。

勿論焼野原の中で、驚異的なインフレとなり、戦後十年は国民は塗炭の苦しみを乗り越えてきました。

大都市の空襲による、工場の壊滅や、戦後米軍がめぼしい機械を米国に持って行ったことで、かえって日本は新しい機械を入れて、生産性があがった、という話もあります。

そして野口氏の説は米国と英国はITと金融で、見事経済の停滞を乗り越え、情報化への産業革命を果たしたのに対し、日本とドイツは工業化からの脱却ができずにいる、という話でした。

そして中国は日本のGDPを二倍近く引き離し、東南アジアやBRICSといわれる国の成長が著しい時代になりました。


日本は新しい産業を早くつくらないと、来るべき老人社会に、竹やりで立ち向かうことになる、というのが、氏の結論でした。


さらに1年前に出した新書「変わった世界、変わらない日本」では、高度なサービス業による、内需拡大と人材開国が必要だ、と提言しています。

僕はそれに反対ではないのですが、日本における雇用制度では、難しいと考えます。

あまりに現状の雇用制度は、働く気のない人にも手厚い保護がなされています。

それこそ戦後の統制経済のなごりでしょう。

しかし、それは、日本人のプロ意識を劣化させています。ここを解決しない限り、日本は変わらないでしょう。

私は、今の政府は、おじいちゃんがやったことと同じことをしようとしている気がします。

「一度リセットして、新しい日本を作る。」


そのためか、政府や日銀が外貨を買い出したか、買う話が今、浮上しています。
(現状では日銀は外債を買えません)
出所は、安倍首相だそうです。ますますおじいさんと同じことをするのではないでしょうか?


私たち庶民はどうすればいいか?それはしっかり自分のビジネスを、プロ意識をもって、社会に必要と認められることです。

そうであれば、どんな環境下でも生きていけます。

2016年09月27日

高橋洋一「日本はこの先どうなるのか」と野口悠紀雄「日本経済を復活させる唯一の解決策とはなにか」

先日の休みに、高橋洋一「日本はこの先どうなるのか」と野口悠紀雄「日本経済を復活させる唯一の解決策とはなにか」の2冊を読みました。

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この二人の主張は正反対ながら、二人のキャリアはともに共通したものがあります。野口悠紀雄は高橋より15歳年長ですが、野口は東大工学部から大蔵省、そしてエール大に留学、高橋は東大理学部数学科経済学部から大蔵省、プリンストン大学留学と、非常に似たキャリアです。

どう主張が正反対なのか、というと、野口は、戦後経済史でも主張しているのですが、日本はIT革命にも乗り遅れ、グローバル化にも乗り遅れ、リーマンショックでも痛手をこうむり、日本財政は制御不能で、アベノミクスは自殺行為。団塊の世代がこれから高齢化するのに、今の政策は米軍に竹やりで挑むのと同じである、という主張。

かたや高橋の主張は、マイナス金利は正しい選択で、投資や消費を活発化する。諸悪の根源は消費税である。中国の原則は疑いようもなく、「中所得国の罠」にはまり、しかし、日本の財政は1000兆円の借金といえども、資産も対外資産を中心に資産も巨大にあり、実際は100兆円で、GDPの20%くらいである。
アベノミクスは継続すべきで、デフレを克服できれば、GDP600兆円を実現でき、経済成長が続けば年金破たんもない、という主張です。

高橋の指摘の最も印象にのこるのは、「わにの口」という歳出がどんどん税収を上回る状況です。

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(出典;財務省)

この「わにの口」に対し、野口は非常に深刻である、と指摘し、外国人の受け入れと、高度サービス業を活性化させる必要がある、と主張するのに対し、高橋は、経済成長を続けていれば、財政破たんは心配ない、という説です。

つまり、アベノミクスを続けていれば、市中に金が回り、経済成長が続けられる、というのです。ここにおける高橋の説には、具体性がなく、あまりに楽観的すぎるように見えます。

ただアベノミクスの一環として、銀行はなるべく社長の保証なしに金を借りることを金融庁は指導しているようです。

そうすることにより、リスクを恐れずに、国民が、銀行から金を借りて起業できるようになる傾向にあるようです。女性のプチ起業のブームも、アベノミクスの一環でしょう。

しかし、100兆円の歳出に、税収が60兆円しかない、というのは、月収60万円の家庭で、100万円以上生活費をかけている状況です。普通で考えたら、それ破たんしますよね。

そのギャップを埋めるのは相当容易ではありません。

この原因は、団塊の世代が老齢化し、年金暮らしが急増したことと、少子化で、働き手が急減したことによります。

しかも、大企業は、グローバル化して、100%頼れる状態ではなく、やはり中小企業から確実にとれる消費税が手っ取り早い、ということです。


確かに、アベノミクスで、税収は民主党政権時より大幅に増えました。これは円安の恩恵を被った大企業のおかげでしょう。


しかし、これだけ乖離した税収と歳出のギャップを、埋めることはできるのでしょうか?そもそもなぜ、これだけのギャップが開いたのでしょうか?

それは、成長国家が行き詰る「中所得国の罠」と関係しているのでしょう。


みんな生活がある程度よくなると、一般消費は減退します。洗濯機や電子レンジ、冷蔵庫にテレビ、クーラーがはいれば、大きな買い物はだんだん減っていくでしょう。


そこからの転換が非常に難しい。米国はITと金融の革命に成功しました。ヨーロッパは、EU(ヨーロッパ共同体)における自由貿易の活発化にある程度成功しました。


日本は海外生産の商品による、デフレと生活の満足化と、少子化による経済停滞から20年以上脱却できません。

これを脱却するには、野口のいうように、高度サービス産業への転換による内需拡大を図らなければなりません。

具体的には、国民ひとりひとり、専門性を高め、そして効果的な提携による、あらたな需要創造と、プロモーション、事業展開をおこなうことです。

さらに具体的にいうと、たとえば、60になっても、70になっても、自分の専門性と経験をブラシュアップして、SNSで他の専門家と提携し、新しいプロモーションの手法で、サービスの必要な人々に高いクオリティでサービスを提供するのです。

私たちメディアファイブもそういうしくみづくりに日夜邁進しております。

このようなあらたな需要創造が成功することが、内需拡大し、日本の経済停滞を打破し、少子化、年金破たん危機、ひいては財政、経済破綻から日本をまもるのです。

個人が、江戸時代の農民のように、自分の事業に誇りを持ち、工夫し、周りと助け合いながら、事業への投資をおこない、試行錯誤して、利益を回収するような、消費市場に投資の概念がうまれるような時代になることだと思います。

ただ、今の状況では、そういう社会を実現させるには程遠いです。乱暴な言い方ですが、日本人にはサラリーマン根性が徹底的にしみついているからです。

やはり一度リセットしないと、人々の気持ちは変わらないのでしょうか?

案外、リセットしたあとに台頭していくのは、プチ起業で目覚めた女性たちかもしれません。

2016年09月30日

アベノミクスの成功はただ一つ、内需創造だけ。

いまや、マイナス金利の世界になり、銀行は、回収できるところへ貸出することだけが、最重要課題です。

アベノミクスの成功は、国内の消費市場を拡大することだけが、最後のトリガーなのです。

それは、中小企業が活発化し、50歳以上のひとたちが、第二の人生に自己投資することだけだと思います。

それは60歳でもいい、70歳でもいい。高度成長期を担った、根性だけはある高齢のひとたちが、ひとりでもいいからビジネスをはじめることです。

先のブログで「中所得国の罠」というのに触れました。

ある程度の生活ができるようになると、生活向上への需要がおちて、高度成長がいきづまる、というものです。

さらなる成長はどうしても新しい内需を創造しなければなりません。

バブル崩壊の1990年以降、日本は、次の需要創造に、ITにかけ、2002年のITバブル崩壊で、それ以降さらなる需要創造ができていません。


新しい需要創造とはなにか?
それは就業人口7割を擁する中小企業であり、44.8%を占める50歳以上のシニア世代が自己投資のために需要を創造することです。

この年代は、バブル時代を謳歌し、企業が元気な時代に管理職を経験し、高度成長期を生きた親の遺産が入り始めた層です。

いわば、一番お金を持っている層です。

自己投資とは、個人で、第二創業をすることです。

米国ではフリーランスという個人事業主が、自分の専門性を生かしてITを活用してビジネスをする人が急増中です。

この2,3年、長くて4,5年でシニアの自己投資市場がブレイクするか、あるいは、国債の暴落による、リセットで、日本を再構築するか、二つに一つでしょう。


メディアファイブでは、第二創業を支援するシステムを構築中です!

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