春風にけづりもみやらぬ神なびの みむろの岸の青柳のいと
五月まつ山ほととぎすうちはぶき 今もなかなん去年の古声
五月雨物思いすればほととぎす 夜深きなきていづちゆくらむ 紀貫之
わが宿の池の藤なみ咲きにけり 山ほとどきすいつかきかなむ
五月待つ花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする
うたたねの夢にはきつるほととぎす 思い合わせる一声もがな
昔みし平野にたてるあや杉の すぎにけりとてわれなわすれそ
8年へし波の枕のよるの夢 さめれば花のうてななりけり
我が上に月日は照らせ神路山 あおぐこころにわたくしはなし
ことわれよ神々ならばゆうだすき かけてちがひし末の言の端
八百日ゆく浜のい真砂の数知らず 悟れる人もありけるものを
いづかたの道ある御代もちかければ またも越えなむ白河の関