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私が、ただ、ひたすら伝えたいこと。

私は、もちろん専門家ではないのですが、多少は政治経済のことは知っているつもりでした。大学時代はゼミで戦後政治をくわしく勉強し、卒論は憲法変遷論でした。この年になるまで、日本の経済史や、政治関係の、それこそ何百冊という本も読みました。

しかし私は、政治的センスがありません。私の考えは一般世論と同じレベルです。私が投票する人や党は大抵勝ちます。(これは自慢ではなく、自分の政治レベルが大衆レベルであるということ)郵政民営化の選挙のときも、賛成に投票しました。今、そのことをだれかに正直に話すと、大抵「お前は政治がわかっていない」、と馬鹿にされます。

確かに、小泉政治は、大企業だけが豊かになり、国内経済、特に地方の経済は大変な落ち込みをもたらしました。

でも当時私は、日本人が、いつまでも高速道路やダムのなどの補助金に頼って生活しているのではダメだと思ったのです。個人が自分に投資することに目覚め、みんなで知恵を出し合い、力を合わせて仕事をすれば、日本人ならば、世界に通用する仕事ができるのではないのか、と思ったのです。

ところが結果は、地方は疲弊し、格差はひろがり、個人はやる気をなくし、自分への投資をやめ、パソコンに背を向け、いわゆるひきこもる人が増えてしまいました。

ただ国民に、国を頼る傾向は少なくなってきたことだけは確かです。あとは国民が「やる気」と小さな「成功体験」を持つことです。

私が教育ソフトメーカーをはじめたのも、人と知恵を育てるグループウエア開発しているのも、ただひたすら、この世の中が、みんなで知恵を出し合うことが富を生み出す社会に早くなって欲しいからです。

もっと具体的に言うと、組織に属していても、個人でも、自分に「投資」することで、自分の収入を増やし、豊かな生活を送る術を個人個人が身につけることにあります。

経済の専門家は、人口の増えない社会に経済発展はありえない、といいます。
しかし消費市場に「投資」という概念が持ち込まれれば、市場は無限に広がると思います。この考えを私は大学時代から持っていました。

消費市場は、人の生活における消費は有限ですが、個人が「投資」にめざめれば、そこで利益が生まれ、再生産されるからです。個人における「投資」はITの普及とともに可能になります。市場の川下である消費市場が広がれば、川上である生産財市場も拡大します。だから早く知価社会へ産業革命しなければならないのです。

農業社会では単なる道具である、鋤や鍬のような工業製品の市場が拡大して、工業化社会になったのと同様に、知恵や知識が従来の産業と結びつくことで、市場が拡大して、知価社会になるのです。

もともとイギリスで起きた産業革命は燃料不足による社会不安から起き、戦争が工業化社会への牽引となりました。知価社会は人口の急増(19世紀以前にくらべ)による弊害、先進国における人口のいきづまり、工業化社会経済のいきづまりから派生し、環境問題や高齢化社会、ITの普及が牽引になるでしょう。

私の身近な人が、3年前に亡くなったのですが、元は農林省の家畜衛生試験場の技官で、退官後は、ザンビア大学やモンゴル大学の教授として第3国の獣医学やウイルス、DNAの研究の指導に当たっていました。

しかし70歳になってからは、引退し、毎日将棋や言語学や仏教の勉強をしていました。時々、家へ遊びに来たのですが、大抵私と、そういった話で盛り上がりました。さすが東大出の研究者だけあって、それはそれは、あらゆる分野の知識や知恵は大変なものでした。

私は、そのうち本を書いたり、学問の仕方などで、会社の仕事も手伝ってもらおうと思っていたのですが、急死してしまい、日本の学問、文化にとっても本当に残念でなりません。特に長年研究してきたDNAと日本語の言語の起源と、仏教文化の関係を書いてもらいたかった。

定年を迎えた人が、その経験や知恵を生かす場所が、今の日本になかなかありません。ITを活用すれば、そういう人の人財を有効に活かせるはずです。

年配の人だけではありません。運悪く社会で活躍できない才能は、日本中に数多く眠っているはずです。たとえその仕事には就いていなくても、あなたの中にもだれにも負けない才能が眠っているかもしれません。

私はメディアファイブで、人々の才能を掘り返し、利益につなげるための道具を開発してきました。

プレミアシリーズで、世の中で初めて五感で学べ、携帯電話やiPodとの連携を強め、いつでもどこでも人々の才能を活かし、さらに勉強好きにするシステムを開発しました。

そして、人々の能力を正当に組織で活かし、利益をもたらすためのシステム「則天」を開発しました。

私は今年、完成した「則天」をベースに、そういう情報交流や仕事ができるSNSを作ろうと思います。老若男女みな参加してください。自分の可能性をそこで追求できれば、と思います。

日本人はものすごく高い知恵とエネルギーと大和魂を持っているはずです。元寇の危機のときも、江戸の元禄文化も、明治維新だって、戦後の焼け野原のときだって、高度成長期だって世界に類のない奇跡を起こしてきたではないでしょうか。

今度は個人、一人ひとりが、企業ひとつひとつが、国に頼らず奇跡を起こす番です。それは民間ベースで、地方ベースで「IT共同体」をつくればよいのです。

是非みなさん一緒に力を合わせて、もう一度奇跡を起こしましょう!自分の才能を見つけ、目標を持ち、その目標を目指して命をかけて働き、考え、知恵を絞れば、かならず利益を出せるはずです。

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2008年03月16日 08:41に投稿されたエントリーのページです。

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