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孫子の兵法 九地編 死地則戦

孫子は言う。軍を用いるのに、

散地、軽地、争地、交地、

衢(く)地、重地、ヒ地、囲地、

死地がある。諸候が自分の領地で戦う場合、その戦場を散地という。

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散地 すなわち自国の領土では戦ってはならず
→シェアの高い自社商品では、あまり冒険をせずに、現状維持に努めよ。

軽地 すなわち敵国に少し侵入した地 にはもたつくことをしてはならず
→新しい市場に参入するときは、素早くテストマーケティング。

争地 すなわち先に占領したほうが有利な地では占領されれば攻撃してはならず
→ライバル会社のシェアの高い市場では、参入は控えたほうがよく

交地 すなわち進出するには楽な地では隊列を分断されることなく
→参入障壁の低いところは、ほかの企業もどんどん参入するので、撤退の危険も高いことを知るべし
 IT市場は、起業する会社も多いが、ほとんどの会社は10年以内に撤退になる。参入しやすい分、ライバル会社が次から次へあらわれ、いくつもの収益の柱をもっていなければ、また企業戦略がしっかりしていなければ、すぐに消滅してしまう。

く地 すなわち三国が交わる地では親交を結び
→ライバル三社で提携して市場を拡大する方法もある。

重地 すなわち敵国へ深く侵入した地ではすばやく攻撃しなければならず
→ライバル会社の高いシェアの市場では深入りしてはならない。

死地 すなわち全滅する恐れのある地では死を賭して戦わなければならない。
→市場自体が消滅しそうになったときは、命運をかけて勝負にでなければならない。


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2008年05月24日 20:41に投稿されたエントリーのページです。

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