« 孫子の兵法 虚実編 無形に至る | メイン | 孫子の兵法 行軍編 »

孫子の兵法 九変編 将に五危あり

知者は思考するとき必ず、利益と損失の両面を考慮に入れる。

利益を考えるときは損害の面も考えれば、順調にことが進む。

損害を破った時は利益の面も考えれば、その問題を解決することができる。

よって敵を屈服させるものは、害をうまく扱い、

敵を疲弊させるものは事業をうまく扱い、

敵を誘うには利益をうまく扱う。

ビジネスを考える上でもメリット、デメリットを考えるのは、基本です。しかしここでは、デメリットをどうメリットに変えていくか、あるいはメリットにするまでいかなくても、どう利用してプラスにするかを考えろ、ということがここでのポイント。

投資と回収という考え方もできます。いかに投資し、いかに回収するか。常にそのビジョンを明確に描いて指揮することが、利益を誘導します。

司令官には陥りやすい五つの危険性がある。
必死の覚悟で猪突猛進するものは必ず死が待ち構え、

生きることに固執する司令官は捕虜になりやすく、

短期で怒りっぽい司令官は罠にはまりやすく、

あまりに潔癖すぎるのは、辱められやすく、

人民を愛する司令官は情に流され、敵の術中にはまりやすい。

軍が破れ、司令官が殺されるのはこのためである。

深く考えなければならない。

凡そ此の五つの者は将の過ちなり、用兵の災なり。

これを現代のビジネスで考えると
一か八かで勝負しようとすれば、失敗し、

利益ばかり追求しても、かえって失敗し、

気が短いには商売にならず、

慎重に行動ばかりしても、売上は拡大せず、

人を大切にばかりしてもなめられる。

ということでしょう。


About

2008年05月24日 20:31に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「孫子の兵法 虚実編 無形に至る」です。

次の投稿は「孫子の兵法 行軍編」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34