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いかに内需拡大をするか2 宮古島旅行記

(ひとつ下のブログ「いかに内需を拡大するか」の続きです。そちらからお読みください)
先日、ひょんなことから、宮古島に行きました。私にとって外的なきっかけがなければ、宮古島へ行く、という発想さえありえませんでした。簡単に言えば、ショッピングセンターの景品に当たったのです。正確に言えば、辞退者が出たので、繰り上げ当選になったのです。恥ずかしいことに宮古島がどこにあるのさえ知らなかったのです。しかしいざいってみると、あまり観光地化されておらず、とても素朴で良い所でした。

宮古島自体はサンゴでできており、白いサンゴ礁の砂浜にエメラルドグリーンの砂浜はとても美しいところだったのです。

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産業はほとんどサトウキビとたばこの葉だそうで、サトウキビは収穫すると一反15万円、たばこは一反45万円だそうです。(1反=991.74m²すなわちおよそ三〇〇坪くらい。古代では1石を一反とした)二倍以上の開きがあるため、たばこは若い人もおこなうのですが、サトウキビは跡継ぎがいないそうです。漁師などの兼業が多いそうです。製糖工場も収穫時のみ稼働する、とのことでした。ですからあと産業といえるのは観光です。この島は川がないため、海は東洋一きれい、とのことで、ダイビングなども盛んです。

また宮古島はトライアスロンの開催地として有名です。今年も4月に開催されるそうです。泊まったホテルの前の前浜ビーチがトライアスロンのスタート地点で、以前テレビで見たことがありました。夜、ホテルのテラスから眺めると、月の光が海を照らし、沖の海面が銀色に輝きとても幻想的でした。

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二日目はあまりに海がきれい、とのことで、体験ダイビングをしました。いままでダイビングをしたことがなかったのです。ダイビングショップはいろいろあるのですが、池間地区が特にきれいである、とバスガイドさんが話していたことと、初心者にはフルフェイスマスクがよい、とのことであることと、グーグル検索でスポンサーサイトにまで掲載されていることからそのショップを選びました。ショップの人が車でホテルに迎えに来てくれて、20分でその池間地区にいきました。

本当は干潮八重という小さなサンゴ礁のあつまりみたいなところに行くはずだったのですが、あいにくその日は天気が悪く、ちかくのダイブポイントにいきました。それでも波は高く、昨日とは打って変わり、雨もちらつき、波もたかく、小さなダイブボートはスピードを上げるたびに舟の揺れは激しくなり、水しぶきをかぶり、ダイブポイントに着くころには、着ていたウエットスーツはずぶぬれになっていました。他のダイブポイントは天候が荒れると、潜れないのですが、この店はそれでも潜れる、とっておきのポイントがあるのです。それはなんと船で行っても、住宅の見えるポイントでした。

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エアボンベをつけ海に入っていくと、2,3メートルくらいから、耳がだんだん痛くなりました。耳抜きをしろ、とインストラクターはいうのですが、いくら鼻をつまんでも耳の痛みはとれず、ものすごい頭痛に見舞われました。やっとのことで慣れると、そこにはファイティングニモの世界が繰り広げられていました。

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(ダイビング中は写真は撮れないので、次の日、観光船のガラス張りの船底の撮影でダイビングの雰囲気を紹介)

宮古島には70件のダイビング教室があり、みな個人で行っていて、助手を募集してもなかなか応募がない、とのことでした。そのインストラクターも個人営業をされているのですが、10年前、フリーターとして宮古島に訪れて、ダイビングのライセンスをとり、3年くらいダイブショップの手伝いをしながら、独立してまずダイビング船を買い、3年前に100坪の土地に一階はダイブショップ、二階を自宅に家を建て、今は奥さんと二人暮らしだそうです。順調に売上げも伸び、今年、今より大型の船を購入し、4月にはその船を使えるそうです。

帰りにまたホテルまで送ってくれたのですが、通りすがりの風景のなかで、介護施設が目につきました。老後をこんな暖かいところで過ごしたい夫婦は多いのではないでしょうか。ただ夫婦で入所する場合はいいけれど、ひとりになると親族が気軽に来ることができなくなるとさびしいので、夫婦で暮らせる間に限定されるかもしれません。

税法上、都会で払った税金を地方で使う、という点も問題になるかもしれません。東京都のように自治体同士の契約も必要でしょう。そういう問題点をクリアしていけば、宮古島の介護事業は発展すると思いました。

宮古島はもちろん定職という意味では就職は難しいでしょう。どこへ行っても、ひとつのビジネスだけで食べていくことが難しいのです。

そこでご提案なのですが、個人でもたとえばダイビングのサポートをしながら、ダイビングのライセンスをとり、またたとえば午前中は社会保険福祉士や介護福祉士、ケアマネージャーの資格を取得して介護の仕事に携わる。

この島には一泊二食980円で泊まれる宿もあり、ニート、フリーターの人にはとても良い環境なのではないでしょうか。手持ち10万円もあれば仕事が全くなくても3ヶ月は暮らせる。いよいよお金がなくなったら、洞窟でくらして(宮古には洞窟がたくさんあります)魚をとれば餓死しない。最悪そこまでいかないでアルバイトで食べれるでしょう。

またある時は商業施設の電気工事に必要な電気主任技術者をとったり、これだけ温かく住みやすいのに、土地は格安で、セカンドハウスや老後などにいいので宅建をとって不動産ビジネスもいいかもしれません。

旅行業務取扱主任をとって小さなツアー会社をホームページ上で作り、自分ならではのツアーを企画するのもおもしろいかもしれません。おもしろいツアーを企画するには、その土地の歴史をうまく演出して物語を取り込むことも重要です。人の生きるストーリーが最も説得力があるからです。

宮古島の歴史は1390年ごろから記録が残っています。14世紀中旬ごろ、佐多大人を首領とする与那覇原軍団は兵千名をひきいて、各村を攻略していったが、目黒盛豊見親との戦いで一敗地にまみれ、四散しました。そのなかで真佐久という人が、重傷を負い、北東部の与那原に隠棲していたところ、沖縄本島の首里王国から明国への朝貢船が流れ着き、その船乗りに琉球の様子を聞きました。そして真佐久は首里王国に助けを借りて、宮古島を統一しようと考え、琉球に渡りました。琉球王はそれを受け入れ、兵3千をもって宮古島を統一し、真佐久は宮古の首長を任命してもらったのです。親亀、子亀、孫亀のようなストーリーです。

1609年、薩摩は兵3000を率いて琉球に上陸し、兵4000の琉球軍に勝ち、琉球の首都、首里城に入城した。征服に伴い、宮古島は琉球の出島になりました。

1771年の明和の大津波では2500人以上の人が亡くなり、1871年には宮古島島民の船4隻が遭難し、台湾に漂着し、54人の島民が台湾の山地人に惨殺され、西郷従道の台湾征討につながりました。

反対に1783年宮古島南岸上野村でドイツ商船が座礁すると、宮古の島民はこれを手厚く保護し、後に時のドイツ皇帝ヴィルヘルム1世は軍艦を宮古島に立ち寄らせ、感謝の石碑を遭難現場にたてました。そこが今うえのドイツ村という観光スポットになっているのです。うえのドイツ村はまさに歴史から観光スポットになった、具体例といえるでしょう。ただドイツ風の建物を数多くつくり、箱物中心であるので、コストがかかり、バブル期に作った観光スポットであり、今はそのようなことはできないでしょう。


戦争や政治の物語ばかりだけでなく、悲恋の物語もあり、東平安名岬に絶世の美女マムヤの墓というのがあります。いつの時代かはわかりませんが、マムヤという娘が住んでいました。あまりの美貌から男たちに言い寄られ、それがうっとうしいので、洞窟に隠れて機を織っていました。そのころ城辺地区を統治していた豪族、崎山の坊という人がマムヤを見つけ出し、妻子がいるにもかかわらず、それを隠して、強引に妻にしてしまいました。ところが妻子がいるのが発覚し、マムヤは崎山の坊にどちらを選ぶかただしたところ、彼は妻子を選び、マムヤは絶望して東平安名岬の断崖絶壁から海に飛び込んだ、という話です。

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とにかくこのグローバル化の時代に、国内に目を向ける人が減少しているように思います。もちろん外国と交渉できる能力のある人はどんどん外国に行くべきでしょう。しかしよくよく聞いてみると、なかなか中小企業の人でも個人でも外国でお金儲けを成功させた話はあまり聞きません。繰り返しになりますが、就職活動にいたずらに時間をかけるより、様々な地方をまわって土地の人とふれあい、そこでのビジネスを模索するほうが現実的に収入につながるのではないでしょうか。

そうそう、インターネット付きのノートパソコンは購入しなければなりませんが。これは今ならネット加入込みで、タダで購入できます。そして当社のナナミシリーズを旅の道ずれに連れて行きましょう。

最後にまたアピールになりますが、もしみなさんが宮古島でこのように暮らしたら、まず当社の歴史ネットゲーム「NextRevolution」( http://history-quiz.next-rev.com/ )でみなさんなりのご当地の歴史や観光を紹介していただき、ビジネスマッチング( http://bmp.next-rev.com/ )でツアー紹介や産物の販売、自己PRをしてください。