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家庭環境と正答率

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中学生は、父親が大卒、もしくは非大卒で、テストの正答率は8ポイント弱異なります。また学歴が将来を決めるか、という問いに、大卒の家庭で育った生徒は59%がそう思う+まあ思うだが、非大卒の家庭の生徒は64.6%が学歴が将来を決める、と考えている。にもかかわらず学習時間は非大卒の家庭の生徒のほうが少ない。つまり非大卒の家庭の生徒は学歴が将来を決める、と強く考えていても、家で勉強をあまりせず、しかも成績は大卒の家庭の子どもより悪い。

この結果を見ると、父親が非大卒の中学生は、すでに将来をあきらめているように思えてしまいます。ただでさえ精神的にナイーブな時代なのに、すでに将来を悲観している子どもが少なからずいる、ということはその状況を変えていく必要があると思います。

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「学力の社会学」(2004年 岩波書店 苅谷剛彦 志水宏吉編)

中学時代のクラスの特徴は、もっとも成績の良い生徒が、もっとも有望な将来性をもつと見られ、成績の順位が悪くなるに従い、社会の底辺の人に近づく、と見られてしまうということではないでしょうか。少なくとも私は中学時代、そう感じていました。何十年かぶりに同窓会へ行くと、当時の感情がよみがえったりします。13から15歳の多感な時代に、そういった成績優位の画一化された価値観がクラスを支配するのはとても悪いことではないでしょうか。中学時代は五割くらいの子どもが肯定的に生きていても、残りの五割はあまり前向きに生活をしていないのではないでしょうか。

画一的な授業が、画一的な価値観を決めるのかもしれません。社会とのつながりを学ばせることは急務の課題でしょう

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2008年06月08日 20:27に投稿されたエントリーのページです。

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