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合格するコツ③―徹底的に思い込む

■スランプに負けない■

 勉強の効果はすぐには現れないものです。一定の助走期間があります。それは結構長いかも知れません。始めた当初は「こんなに努力しているのに、なぜ効果が上がらないのだろうか」と焦ります。スランプは必ずあります。でもそれに負けないでください。多少時間はかかるでしょう。しかし必ず効果が出ると信じて持続できるかどうかが勝負の分かれ目です。
 人間は先が見えると結構頑張れるものです。しかしそれが見えてこない状態はかなりきついと思います。しかし成果は努力と比例しません。ある日なんかのきっかけで、突然効果が見えてくるものなのです。
 日々の努力を続けるために、小さなご褒美を考えてみてはどうでしょうか。「この問題をやったら、美味しいお菓子を食べる」とか「この問題が8割できたら、ビールを飲む」とか、日常的なちょっとしたことでよいのです。そうやって自分を元気づけながら、とにかく勉強を持続させてください。自分でコントロールできない「不調」のときも、勉強そのものは続けてください。そんなときは肩の力を向いて、簡単な問題をやって見てはどうでしょうか。やると決めたことはやるという意志の強さが大切なのです。能力の差は、努力とノウハウによって克服できるのです。

・勉強の成果は突然現れる。とにかく持続すること。
・小さなご褒美を設定する。
・自分でコントロールできない「不調」のときでも、勉強そのものは続けるほうがいい。なるべく簡単な問題をやったりして、できるだけ学習のペースを乱さない。」

■目標を持つ■

 努力を支える勉強の意欲を生むのは、はっきりとした具体的な目標です。脳を駆動するのは「意欲」なのです。もっとよく生きたいという欲求、美味しいものを食べたり飲んだりしたいという欲求、憧れている人のようになりたいという欲求、楽しく充実した人生を送りたいという欲求など、様々な欲求が意欲を生むのです。そしてそのような「意欲」が脳を活性化するのです。求めなければ活性化されないのです。
 目標設定は人生のペースメーカーなのです。自分なり目標を設定して、充実した人生を過ごすほうが楽しいのではないでしょうか。学校を出てからも様々な目標設定をして、どんどん自分のスキルを上げていけば、自分に自信を持って様々なことを乗り越えていけます。一流大学を出たとか大企業に入ったということだけでは安心できない時代なのです。資格や検定など具体的な目標に設定して、脳を活性化してください。脳力は使えば使うほど上がっていくのです。

・目標が意欲を生む。
・目標設定は人生のペースメーカー

■まずは試験を受けると決めてしまう■

まずはとりたい資格や行きたい学校の試験を絶対に受けると決めてください。何かを勉強するには、決まった日に受験しなければいけない状況に自分を追い込んでしまうのが、最も手っとり早い方法です。いつかやろうとか言っている人には、いつかは絶対にやってきません。思い立ったときがチャンスなのです。
やる気のもとは、意識の中に眠っています。今のこのやる気を持続させるためには、合格したシーンをビジュアル化し、徹底的に深層心理に叩き込んでください。「○月○日 ○○合格」と紙に書いて、部屋に貼ってみてはどうでしょう。そして「必ず受かる」と肯定的な言葉を口にしてください。また、一日3分合格票が届くシーンを想像したり、合格者の声や合格した人の情報を収集し、合格したら、自分にどれだけのメリットがあるか想像して舞い上がってください。受験勉強であれば志望校に行って、そこに通うことをイメージしてください。行きたい学校の門の前に立って写真を撮って部屋に貼るのもいいでしょう。何しろ目標達成した自分を思い浮かべるのです。
具体的なイメージがビジュアル化されると、やる気が違ってきます。スポーツだけでなく、勉強にもイメージトレーニングは必要なのです。

・何かを勉強するには、決まった日に行われる試験を受験しなければならない状況に自分を置いてしまうのが、最も手っとりばやい方法。
・いつかやるといっている人にそのうちやいつかは絶対にやってこない。
・やる気のもとは、意識の中に眠っている。やる気を持続させるには、合格したシーンをビジュアル化し、徹底的に深層心理にインプットする。
・目標は必ず紙に書け。「○年○月○日 ○○合格」とか。
・肯定的な言葉を口にせよ。
・受験であれば志望校に行き、そこに通うことをイメージする。自分を入れた写真を撮って部屋に貼る。

■やり始めるとやる気になる■

 勉強をやる気があまりない場合でとにかくやり始めるしかありません。「エーそれは無理…」と思うかもしれませんが、人間の脳はやっているうちに、側坐核が自己興奮してきて、集中力が高まってきます。そして気分が乗ってくるのです。この現象はクレぺリンという学者が発見し「作業興奮」と呼ばれています。人間の脳は作業しているうちに興奮してきて、作業に合ったモードに変わるのです。ギアチェンジされるのです。
 この現象は、日常で案外経験したことがあるのではないでしょうか。たとえば、原稿を書くときや本の読み始めに、だんだん乗ってくる自分に気がついたことはないですか?
 だから勉強し始めになかなか進まなくてもとにかく始めてください。どうしても目標を達成したいと思いこめば、必ず「作業興奮」の状態になるはずです。

・やる気がない場合でもやり始めるしかない。
・やっているうちに、側坐核が自己興奮してきて、集中力が高まって気分が乗ってくる。
・この現象はクレぺリンという心理学者が発見して「作業興奮」と呼ばれている。
・作業しているうちに興奮してきて、作業に見合ったモードに変わっていく。

■周りの人を利用して、やる気を出す■

 効果的な勉強法は、孤独から生まれるのではなく対人関係から見えてくるものです。だから、勉強には自分の「情報開示」が必要です。人と物(本や教材)をうまく利用することによって大きな成果を上げることができるのです。自己に閉じこもっていては損をします。
 同じ目標を持った勉強仲間を貿易相手と考えてみてはどうでしょう。協力し合うことによって、お互いの得意分野と不得意分野を補い合うことができます。また持っている教材の情報を共有し合うことによって、一人で勉強しているよりも必ず効率が上がります。また、他の人が頑張る姿を見れば、自分も頑張ろうという気になり、モチベーションを維持するのです。また人に教えることは、自分の知識を確認したり定着させる効果があります。ライバルと考えて、競争心をあおるのもやる気を起こします。
 また、目標を決めたら人に吹聴するのも結構効果的です。家族や友人等に「絶対合格宣言」をするのです。人に言ってしまったのだからもう後戻りはできないと、覚悟を決めるきっかけとなります。自尊心をうまく利用してください。人の口には戸は立てられません。あなたが試験を受けることは、どんどん広まっていくかもしれません。だから失敗することはできないのです。

・勉強仲間を貿易相手と考える。協力することによって、お互いの得意分野と不得意分野を補い合う。また、持っている教材を融通し合うことによって、一人きりで学習しているより必ず効率が上がる。
・他の人ががんばっていれば、自分も頑張ろうという気が起こる。
・人に教えることで、自分の知識を確認したり、定着させたりする。
・ライバルの存在
・絶対合格宣言をする。

■楽しく勉強する■

 人間が万物の霊長たるゆえんは、「学習する力」があるからです。脳科学者の茂木健一郎氏は、「人間の脳の素晴らしいところは、新しく学ぶことに深い喜びを感じるように設計されているところである」と言っています。確かに好奇心や探究心をもって勉強できれば喜びを感じることができます。しかし、やらなければいけないという義務感でやる受験や資格試験の勉強は、面倒だし大変だし、どこが面白いのだろうと思ってしまいます。よい生活をするためにしょうがないから頑張るしかないと思って、根性で勉強するしかないと思って無理していませんか。
 しかし、そもそもそういう感覚が間違いなのです。
 一生懸命考えて問題が解けたとき「やった」と思い達成感で脳が満たされます。このとき脳には「ドーパミン」という快感を生み出す脳内物質が分泌されているのです。この分泌量が多いほど、人間は快感や喜びを感じているのです。だからこのドーパミンが分泌されたとき、どんな内容だったかをしっかりと記憶し、それを再現しようとします。そしてもっともっと効率的に快感を得るために、脳の神経細胞がつなぎかわり、新しい神経回路(シナプス)が作られます。そしてくりかえすうちにその回路がどんどん発達し強化されるのです。(『脳を活かす勉強法』茂木健一郎著より)
 ドーパミンを分泌するように勉強することが大切なのです。それには快感や喜びを感じるように勉強することが必要です。脳が喜びを感じるためには「自分が選んでいる」という感覚が大切なのです。脳はポジティブな期待や褒められた体験を喜びとして受け止めます。つまり達成感のある成功体験が必要です。資格や合格といったはっきりした目標を持って学習してください。明確な成功体験を想像することによって、あなたの脳をが強化されます。

・ドーパミンを分泌して楽しく勉強すれば、快感を感じて勉強できる。
・脳を活性化させるには報酬が必要である。資格・合格といったはっきりした目的をもって学習することが大切である。

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2008年09月01日 13:19に投稿されたエントリーのページです。

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