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学習遅滞者が発生する原因

1、遅滞が発生する出題内容
基礎的なスキルや単純な思考過程ではなく、より複雑な思考過程を必要とする問題で遅滞は発生しやすい。
たとえば、設問を導く問題の場合、 設問①で答えた内容を設問②で利用する、など。すこしひねった問題を、遅滞者はとくことが難しい。

遅滞者の学習の取組の視点と、非遅滞者の学習の取組の視点が異なる、ということです。遅滞者は文字を意味として頭脳でイメージすることも難しくなっているのです。また学習に取り組む集中力もありません。当然継続的に学習することも不可能でしょう。そういう生徒を非遅滞者と同じスタイルで教えても、なかなか理解することは難しいと思います。

遅滞者の学習への救済はまず、漢字、英単語といった単純な知識をマスターさせ、自信をつけさせ、学習への意欲をとりもどすことが大切だと思います。

またコンピュータによるマルチメディア学習は、文字を読むことが苦手な遅滞者でも、直接イメージで伝えることができるので、理解がしやすい。

またゲーム学習は、学習そのものへの取組の障壁を下げる効果があります。またゲームに擬似的に学習効果をあげる仕掛けがしてあれば、(たとえば当社のゲーム学習ソフトはロボット育成ゲームであり、ロボットがロボリンピックを勝ち取るためにドリル学習を訓練するしくみ。学習効果以上にどんどんロボットの性能がよくなり、擬似的に学習効果が発揮されるしかけ)生徒は擬似的学習効果に快感を覚え、向上心がくすぐられ、学習の継続化が測れ、結果的に本当に学習効果をあげることが可能となります。

従来の教育方法で、成果のあがらなかった遅滞者の救済教育に、コンピュータを一手段として活用してはいかがでしょう。


2、学習遅滞の原因
①男子(23.4%)>女子(16.6%)  格差6ポイント
②両親非大卒(3割)>両親大卒(1割) 格差20ポイント
③非通塾(21.6%)>通塾(14.4%) 格差7ポイント
④家庭学習:勉強しない(34.2%)>毎日する(11.5%)格差23ポイント
⑤家庭学習:勉強0時間(40.5%)>30分(17.2%)>2時間まで(6.7%)格差23ポイント、11ポイント

①男子が女子より学習遅滞者が多い、ということは、肉体的なことと関係があると思います。成長期の男子は性エネルギーも強くなり、運動でそのエネルギーを発散しないと、なかなか机に向かえないものです。なかなか机の前でじっとしていられない生徒は、家庭でコンピュータ学習をとりあえず週間化させることをお勧めします。

②両親の学歴が学習遅滞に関係するのは、両親が、子供の学習に対して、価値観をもっているか否かにかかわってきます。家の手伝いを優先させる両親の場合、子供に家庭学習を指導しない両親の場合、子供の勉強時間は0になる場合が多く、それは⑤につながります。このような家庭の子供は学校で先生が学習指導をしなければならないと思います。

③このデータでは、通塾に関しては、学習遅滞ポイントは比較的少ないことが出ています。これは塾が速進者には有効でも、遅滞者には必ずしも有効ではないことを示しています。まだ塾でも黒板中心の学校での学習スタイルと同じ場合、なかなか遅滞者を救済することはできません。また遅滞者救済の塾もなかなかないのが現状です。その原因は、塾では遅滞者を救済するより、速進者を伸ばすほうが塾の経営にとって有効であると同時に、速進者の成績を伸ばすほうが、遅滞者を救済するより容易であるからでしょう。今後少子化に伴う塾の過当競争では、遅滞者の救済に焦点をおくことも塾の生き残り策のひとつかもしれません。

④⑤家庭学習の習慣化が成績に直結するのは当然のことです。いかに生徒に家庭学習の習慣化をみにつけさせることが先生の指導の大きな役割のひとつだと思います。
読み書き計算、といったアナログ学習はもちろん基本中の基本だと思います。
しかしマルチメディア学習、ゲーム学習、ドリル学習などのデジタル学習は、特に遅滞者の学習習慣化には有効だと思います。

是非先生方にデジタル学習を学習指導に取り込むことで、指導の幅を広げることは、遅滞者の救済に大きく貢献すると思います。

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2008年06月08日 19:47に投稿されたエントリーのページです。

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