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2016年10月 アーカイブ

2016年10月24日

第1章 合格するにはコツがある―徹底的に記憶する

試験で試されるのは記憶力である!

世の中にはたくさんの試験があります。入学試験、資格試験、検定試験、学校の定
期試験などなど…。試験の結果が悪いと、落ち込んでしまいます。才能がないのかな
あなどと思ってしまいます。

試験勉強には4つの特徴があります。

①問題が与えられている
②正解がある
③出題範囲が決まっている
④制限時間内に解く

この4つをクリアするためには、覚えれば良いのです。記憶力が結果を大きく左右します。

試験勉強は、あまり才能がなくても可能です。

自分で解法を見つけて解くことには、あまり重点が置かれていないのです。

ゲームやクイズと根本的なところが似ています。

試験で試されるのは、思考力ではありません。

ましてや、人柄でもセンスでもありません。

記憶力なのです。

ニュートンやアインシュタインは、学校の成績があまり良くなかったそうです。優秀な人間=受験秀才ではないのです。

●頭が悪いから、試験に落ちるのではない
●試験はゲームだ!クイズだ!
●試験で試されるのは、記憶力

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2 記憶力はどんどん良くなる

脳の構造や神経細胞の並び方に個人差はありません。

かつては、「神経細胞には増殖能力がない」といわれてきました。

生まれたときにいちばん脳の神経細胞の数が多く、使わないでいるとどんどん失われていくと考えられてきました。

つまり脳の中で神経細胞のリストラが行われていると考えられていたのです。

しかし、最近の研究によって、それは間違いであることがわかってきました。

「海馬」など限られた脳の部位では神経細胞が増殖することがわかってきたのです。

「海馬」は記憶を頼りに、あれこれ考えるときに使われます。

頭をたくさん使って鍛えれば、この「海馬」の神経細胞は増殖するのです。

1997年のネイチャー誌に、米国の生物学者ゲイジによってこれを裏づける実験結果が発表されました。
【MRI実験】
ゲイジは2つの飼育箱を用意し、ネズミを飼育しました。一方の飼育箱には、遊び
道具をたくさん入れ刺激のある環境を作り、もう一方の飼育箱には、何も遊び道具を
入れずにネズミを育てました。こうして育てた2匹のネズミの脳を比べてみたら、遊
び道具のある飼育箱で育てたネズミのほうが、海馬の神経細胞の数が15%も多く、さ
らに詳しく調べると、神経細胞の増殖能力が2倍以上にまで上昇していることがわか
りました。神経細胞は、鍛えられると活性化するという証拠です。(『記憶力を強くす
る』池谷裕二著より)

*脳の神経細胞
神経細胞(ニューロン)は、脳の機能を直接になっている細胞で、木の枝のよう
にたくさんの突起(樹状突起=情報を受け取る突起)のある細胞体があり、そこ
から長い線維(軸索=情報を送り出す)が伸びています。大脳ではこの神経細胞
が約140億個あるといわれています。そして、それらがつながっていてネット
ワークが形成されています。神経細胞は電気を発生して情報を伝えます。

*海馬
脳の中で記憶を扱っている部位。脳の奥の大切なところにあり、直径は1センチ、
長さ4〜5センチほどの大きさ(小指ぐらい)、脳に入ってきた情報は、一度この海馬に送り込まれる。
●脳の構造に個人差はない
●海馬の神経細胞は、使えば使うほど増殖する

3 大量に読み、聴き、解く

記憶は、脳の大脳皮質にある側頭葉の側頭連合野に蓄えられます。

ここが記憶の保管場所です。

そして、この側頭連合野では、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚といった五感や、感情面の機能が統合されています。

この連合野には、身体のいろいろな機能から働きかけたほうが記憶が定着しやすいという特徴があります。

耳で聴く、目で見る、音読する、手を使って書くなど、さまざまな手段で働きかけたほうが、記憶を定
着させることができるのです。

そうすることで、側頭葉から海馬にたくさんの信号が送られるのです。

耳・目、手など複数の手段で働きかけると、海馬を活性化し、記憶が定着しやすくなります。

その情報信号つまり総合情報は海馬を一回りして、記憶すべきものは再び側頭葉へ戻されます。

海馬に記憶されている情報のうち、何度も反復して脳にアクセスされたものは「重要である」と判断されます。

だから、記憶するためには五感を使って、大量に情報を送り込むことが大事なのです。

情報量が膨大な現代社会においては、試験に合格するためには、脳を並列な状態にして、できるだけ大量の情報を五感で送り込む暗記の訓練が必要なのです。

暗記の訓練によって、脳内の神経細胞の数はどんどん増加します。

そして暗記が進むと、知識があとからついてくるような現象も起こってくるのです。

それは、情報が神経細胞でどんどんつながるからなのです。

●脳を並列状態にし、大量の情報を五感で受け入れるという訓練が必要
●暗記の訓練によって、脳内のニューロンの数がどんどん増加する
●暗記が進むにつれ、知識があとからついてくる現象が起こる

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