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2008年04月 アーカイブ

2008年04月01日

マズローの5段階説 組織論から見て

私は、ビジネス活動の基本は、マズローの5段階説にあると思います。
1、生理的欲求 2、安全の欲求 3、集団帰属の欲求 4、自我の欲求 5、自己実現の欲求

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まず個人が働くこという観点から見れば

1、生理的欲求 もちろん健康を害することなく働けることは当然。
2、安全の欲求 解雇されない。正当に自分の仕事を評価してもらう。
3、親和(所属)の欲求 自分がこの組織で活躍できる、という実感がもてる。
4、自我の欲求 公平平等に組織貢献した報酬がもらえる。
5、自己実現の欲求 自分の能力が会社を通して社会に活かされている実感を感じる。

この5つの社員の欲求が、会社組織のなかで満たされることが、有効に機能する組織となることだと思います。

当社の人財開発型グループウエア「則天」は、まさにこの視点に基づいて開発されたものです。
毎日の個人の足跡が残るから、個人の仕事の正当性を主張することができます。

自分と組織の関係が明確だから、上司に指揮さるずとも、自らの組織の役割が見えて、明確にするべき行動が把握できます。

自分の仕事が会社にどう貢献でき、どのように利益をもたらすかが把握できるために、当事者意識が生まれ、いかに利益を出すことが困難かが理解でき、、不必要な不平や不満が生まれません。

自分の仕事が、いろいろなほかの人との仕事と合わさることで、いかに利益をだし、社会に貢献するかが見えるので、明確な仕事の自己実現ができ、自信とやりがいにつながります。

私のメインのブログの中の「旭山動物園の奇跡」ではありませんが、本来働く人に、日々、絶え間なく正しい情報を伝達し、指導し、評価する、ということを、限られた経営資源のなかで、リーダーの資質という属人的な経営資源だけで頼ることは難しいと思います。

このようなときこそ、システムというツールをいかにうまく活用するかが、資本の有効活用につながるのだと思います。

2008年04月02日

マズローの段階説 マーケットから見て

人間の高尚さは上へいくほど高まりますが、市場規模は下へ行くほど大きくなります。つまり資本主義社会では、原始的欲求の市場を握る企業ほど世の中をリードする一流企業になる傾向があるわけです。

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今日の戦略論、とくに米国からきたものは、大企業相手が多いものですから、下方の市場が中心に論じられるものです。顕在化された市場をどう奪うか、というものです。この市場に関しては、まさに戦いなのでしょう。

新興企業のDELLが、なぜパソコンで軒並み巨大ハードメーカーであるIBMやHP,富士通、NECを抑えてトップメーカーになったかといえば、直販という、流通チャネルの短縮によるコスト競争での優位とサポートの充実にあるでしょう。ここはまさにマーケティングの教科書的勝利だと思います。

しかしマイクロソフトがなぜアップルを押しのけてパソコン市場を握ったかといえば、その技術力ではなくOSをほかのハードメーカーに開放したことで、利用者が増え、そのアプリケーションをつくるサードパーティが増えたことにあります。

今日においてもマイクロソフトの売り上げの多くは、直接コンシューマーからのものではなく、パートナー企業からのものなのです。

GoogleやYahoo!は一般ユーザーに数多く無料で利用してもらうことで、広告収入と販売代行、そして株式公開で成功しました。

知価社会への移行は、いかにエンドユーザーを取り込み、エンドユーザーの自我の欲求と自己実現の市場が拡大していくことにあると思います。SNSで代表されるミクシィはコンシューマーの自我の欲求を満たす、典型的なビジネス成功例として、時代が知価社会へ踏み込んだことを意味します。

これから先は知価社会の本格的移行として、個人の市場が、消費市場から投資市場へと変質することだと思います。そのきっかけとなるのが団塊の世代の大量退職だと思います。

この階層はなによりもライバルが多いために戦闘的です。学生時代、学生運動など既成概念を壊すことが得意でした。なおかつ社会に入ると「いちご白書」ではないけれど、平気で体制に順応できます。しかも戦後、日本の高度成長期を作ってきた成功実績があります。さらにバブル崩壊という未曾有の失敗実績もあります。そしてきわめつきは、9.11以降の大リストラで同僚を追い出します。そのうえ、めげずにアジアの成長を利用します。

このような戦国時代の生き残りのような人たちが、そのままみんなおとなしく隠居するとは思えません。しかも数多のノウハウを持った貴重な人財です。私はこの人たちが最後の一花を咲かせる意欲のエネルギーが、知価社会への移行を促進するのだと思います。まさに若いころに果たせなかったレボリューションを、第2の青春で果たそうとする、そういう受け皿が今、必要なのだと思います。また企業にとっては大変なチャンスだと思います。

人生のさまざまなマーケットにノウハウあり

人が生きていくには本当にお金がかかります。人生のお金のかかりぐあいに応じて市場ができます。子どもの時代は、当然ですが親に払ってもらいます。いまどきの子どもは高校生時代から携帯電話を持ち、社会人になると、スーツを買い、車を買い、デートやレジャーにお金を使います。そしていつか、結婚し、子どもができ、教育費にお金がかかり、ローンを組んでマイホームを買い、親の介護をし、60を越えたころから思わず大病をしたり、80をすぎると子供に面倒をみてもらう。

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そんな人の人生を通して、医療業界があり、金融業界があり、建築業界があり、教育業界があり、旅行業界があり、自動車業界があり、IT業界があり、ファッション業界があり、冠婚葬祭業界があり、通信業界があります。

そのさまざまな業種のなかで働いてきた人々は、もちろんプロなのですから、リタイアしたあとも、なにがしかのニーズがあるはずです。それはいろいろな異業種やおもいがけないところでビジネスに発展するものだと思います。

メディアファイブの商品のラインナップは生まれてから、死ぬまでの人生全般にわたり対応しています。したがってあらゆる業種に対応している、ということです。またターゲットも個人だけでなく、企業、学校、自治体にも実績があります。

したがって皆さんの生活やビジネスのあらゆるシーンで「学び」という切り口で、メディアファイブの商品を皆様のノウハウと合体して販売していただくことができます。

是非皆様の人生のアイデアを生かすためにも、メディアファイブのビジネスパートナーとなっていただきたいと存じます。

2008年04月30日

ブランド戦略→5段階説の4番他者から承認と自尊心の欲求

ビジネスにおける最終目標はブランド化することです。これは企業が一方的にステイタスを持つのではなく、ユーザーとの共同作業によって成り立ちます。つまりユーザーがその企業の商品、サービスを利用することにより、自分のライフスタイルのステイタスが上がる効果を認めた場合にブランドの価値が輝き始めます。

ブランド化とは商品そのものの価値というより、その商品をお客様が購入することにより、お客様の生活や仕事がその購入価格をはるかに上回る価値をお客様に与えることが可能な状況を作り出すことです。

たとえば、ヴィトンのバッグは大変高価ですが、戦後30年代ごろまで、白州次郎は娘さんに海外旅行へ行くならヴィトンのバッグを持っていけ、と言ったといいます。それは、その頃、ヴィトンのバッグを持つことは、それなりのステイタスの証で、どうしても黄色人種として差別されがちな、ヨーロッパでは、一流ホテルでの待遇が格段と異なったからだそうです。その後、大変高価にもかかわらず、お金ではなかなか買えないステイタスを身につけられる、と一般庶民に、とくに若い女性に爆発的に広がっていったのです。ヴィトンというブランドが、購買者の社会的ステイタスを上げたのです。ベンツもしかりです。家は買えないが、ベンツなら月賦でなんとかなる。そしてベンツを持っていると金持ちに見える。まさにヴィトンと一緒です。

つまり、ブランドはお客様の生活や仕事など人生を幸福にする何らかの価値をもたらすものを持った商品なのです。

コンピュータの活用は、データ→情報→知識→知恵→ブランドと進みます。ブランドは社員が知恵を出し合って、工夫に工夫を重ね、最高品質になった商品に、お客様の評価が加わって形成されます。商品やサービスの日々の改善で、企業と顧客の相互コミュニケーションの結果、ブランド戦略は構築されます。

ブランドを構築できれば、マーケットに大きな存在感を持たすことができ、戦わずして(ビジネスをせずして)利益をあげることができる。

お客様の欲するところを提供できるだけでなく、お客様の欲するものを生みます。
したがって、ビジネスをする前に利益を確保できる。ブランド戦略とは、お客様がこのビジネスにお金を払うことをステイタスと感じさせることが大切。

たとえば当社の例では、毎年5万人以上の人が当社のソフトを購入していただき、資格試験を目指します。そのなかで、お客様に様々なアンケートをお願いして、どうしたら合格しやすいか試行錯誤し、次の年のバージョンアップに備えます。そうすることを10年以上続けていますので、その膨大なノウハウをお客様にご提供することが可能となり、そのことが、商品の購入金額の何倍もの価値として、お客様にご享受していただくことができるのです。

会社におけるあらゆる「カイゼン」がブランドをつくります。

欲求の5段階の各段階による様々な戦略

薀蓄道場マニア戦略→第4段階、他者から承認と自尊心の欲求ブランド戦略への前段階の戦略。だれでもみんな自分の存在感を主張したい。一流な商品やサービスを持ったり関わったりすることで、自分を一流に見せようとする欲求に応える戦略です。ブランド戦略+ライフスタイル戦略が必要なことです。

LEONという雑誌があります。私は内容的にはあまり興味はありません。服がどうの、靴がどうの、時計がどうの、車がどうの・・・など女性にモテるための道具としてのファッションや車や遊びの薀蓄を語る雑誌です。しかしこの間、ある機会に、この雑誌の創刊編集長の岸田氏のDVDを拝見しました。なるほど、と思ったのは、雑誌で、商品の薀蓄を語ることにより、読者を購買に結びつける、という手法なのです。30代から50代のサラリーマンに、マズローの第4段階、他者から承認と自尊心の欲求を満たすべく消費させる手法で成功した雑誌がLEONなのです。

防衛本能戦略→第2段階、安全の欲求問題やアクシデントを起こさないために対策をとることは、大変強いニーズです。たとえばセキュリティソフトなど必然的に購入します。人の危険への回避対策のニーズは強い欲求となります。

働いたことを正当に評価してもらうための、公平平等な評価システムも、利用者側からすれば安全の欲求に属するでしょう。そして組織で安心して働けるモチベーションは、経営の安定につながります。それが経営者に購買を決定づけます。

居場所提供戦略→第3段階、所属と愛の欲求人は自分の活かせる場所を、無意識のうちにいつも探しています。そういう居場所を提供する戦略。顧客の囲い込み。

たとえば、組織と個人の関係を明確化。常に組織と個人のいい意味での緊張関係を持つことが重要です。組織で利用するシステムにはそういう人間のニーズを取り込めることで、稼動しやすくなります。

利益をもたらす経営戦略

顧客ソリューション戦略まずは顧客を知ることが利益のはじまり →顧客ソリューションモデル→顧客DB分析。

製品ラインナップ戦略商品をなるべく顧客のターゲットニーズにあった製品ラインナップをおこなう。→製品ピラミッドモデル 廉価版、スタンダード、GOLD

市場シェア独占戦略市場シェアの独占をめざせ→トップシェアビジネスモデル。

辛抱時間まち戦略
時間利益モデル→時間が生み出す利益を粘り強く追え

ブーム取り込み戦略大ヒットを創造するマネジメントビジネスモデル→学習法、脳機能開発、iPod、携帯電話、SAAS→あとストーリーがたりない。

ライフスタイルアピール戦略ライフスタイル→ストーリー説得→イメージビジネス利益モデル→なんのためのブログ?本も重要なツール。出版ルートの強み

経営資源多角化戦略ひとつの資産から様々な製品をシステムとデータの組み合わせ→利益増殖ビジネスモデル

複合ビジネス戦略 複合エリア戦略 複合形態戦略 複合ターゲット戦略複合形態ビジネス:ひとつのコンテンツからパッケージ、システム、ネットワーク展開。複合ターゲット:個人、学校、企業など。
複合エリア:米国、日本国内、ヨーロッパなど。

マルチコンポーネント戦略すべてを知り尽くすことの強み→スペシャリスト利益モデル→資格ソフトから業種向けナレッジシステムへの転換。

スペシャリストマーケット戦略売り手が主導権を握る→主導権利益ビジネスモデル→競合がいない場合
デファクトスタンダードモデル→競合がいない場合

デファクトスタンダード戦略人間の心に潜む非合理性→ブランド利益モデル
ニッチな市場を深く深耕→専門品利益モデル→儲かる資格を探す

市場深耕戦略点線面→パッケージ→システム→ネットワーク展開モデル
信頼がもたらすメリット→取引規模モデル


点線面戦略価値連鎖ポジション利益モデル→店頭か、ネットか、流通か→メディアファイブは今一番重要なネットが弱い。

市場破壊戦略景気循環利益モデル→景気循環にどう対応するか?

景気循環戦略フォローアップの潜在力→販売後利益モデル→アフターフォローをどれだけ儲けるか

リピータービジネス新製品利益モデル→メディアファイブはこれに依存しすぎ

新製品売上依存ビジネス10倍の生産性→経営のデジタル化利益モデル→則天がもたらすメリット

組織貢献ビジネス
ビジネスにおける重力の問題→相対的市場シェア利益モデル→則天で

カイゼンビジネス、利益のでそうなビジネスへ向けて取捨選択学習の累積がもたらす知恵→経験利益モデル

市場先制ビジネス早く着手せよ→低コストビジネスデザインビジネスモデル→ドラクエ、FF、マリオ

3Kビジネス人ができない、やりたくないビジネスは利益が出る。→きつい、きたない、きけん。

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